先週はアメリカの株価が1000ドル近くも下落した. 原因は,住宅ローン会社ソーンバーグ・モーゲージの債務不履行 が明らかとなったことだ. この少し前,バーナンキFRB議長が米国の一部金融機関が破綻 する可能性について述べてはいた. しかし,リスクが低い高額住宅ローン(ジャンボ・ローン)が専門の ソーンバーグのデフォルト(債務不履行)に,投資家は不吉な兆候を 読み取り,株を売りまくった. 不吉な兆候というのは,金融機関の破綻がソーンバーグ1社では 済まない! ということである. はっきり言えば,近々,もっと大きな金融機関がアウトになる! と いうことである. もっと言えば,いまアメリカ経済は深刻なクレジット・クランチ状態に 突入してしまっている! ということである. 15年前の日本でも,まず地方の弱小銀行が破綻した. 破綻の連鎖は,やがて北海道拓殖銀行,長銀,山一證券,…と, 金融の中枢機関をもパンクさせた.あれは,ほとんど金融恐慌だった. 大阪・堺市で,田原総一郎氏は,私の質問にたいして, 「アメリカの金融危機は心配無用.公的資金の投入で一発解決する」 と語った. 田原総一郎氏は甘い. …というか,米国の従属国家(日本)の評論家だ. あの人,アメリカ様様(さまさま)の根性が永久に抜けないだろう. アメリカの場合,公的資金の投入には法的・政治的・財政的な制約 が多く,実現不可能という学者もいるほどだ. ともかく,アメリカのクレジット・クランチ(信用破綻),金融危機は, これからが本番.そう思ったほうがいい. 一目均衡表も,今週以降の株価大暴落を強く暗示している. どうぞ,下のチャートをじっくり御覧ください. 2008/03/08 飯山一郎 |
いかに永く生きたかではなく いかに良く生きたかが問題だ.(セネカ)
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